「刀使ノ巫女」のねねについて語りたい
今回は、「刀使ノ巫女」に登場する「ねね」について語りたいと思います。
※これより先は「刀使ノ巫女」のネタバレを含むので観覧には注意が必要です。
「刀使ノ巫女」において「ねね」は、作中におけるマスコット的な存在であり、人の脅威として認識されている荒魂の中で「益子家の守護獣」という特殊な立ち位置にいる存在でした。
今回は、そんな「ねね」について気になっているところをまとめてみました。
刀使ノ巫女の癒し的存在
まず、「ねね」について注目したいのは、何と言っても、その愛くるしい見た目や仕草でした。
作中に出てくる大抵の荒魂は、土と溶解した鉄が入り混じった皮膚に、動物を模した異形の姿をしているのですが、ねねの場合は小動物のような見た目にトゥーンアニメ出てきそうな顔の尻尾がついていました。
また、人の姿をしている三女神よりも、人間らしい振る舞いを見せる場面が数多く描かれており、豊かな喜怒哀楽の表情を見せたり、尻尾を使って、剣術や卓球の真似事をしたりする場面は、作中における癒し的な存在となっていました。
巨乳好きな荒魂
作中において、癒し的な存在となっていたねねですが、 大の巨乳好きで、作中ではことあるごとに登場人物たちの胸に飛び込んでいる姿が描かれていました。
また、益子薫曰く、将来胸の大きくなる女性の可能性を嗅ぎ分けるそうなのですが、この能力は長く人と共に生きていたからこそ、身につけられたものだなと言えます。
ちなみに、ねねが巨乳好きな理由についてですが、古波蔵エレンの祖父であるリチャード=フリードマンが、ノロの穢れの正体が寂しさではないかと推測しており、現に実験によってノロに珠鋼を近づけることで穢れの現象が観測されていることから、その結果を「母親に抱かれて安心する子供」に例えていました。
このことから、ねねが巨乳好きになったのは、最初に対峙した益子家の刀使が巨乳だったというのもあったのかもしれませんが、ねねの寂しさを埋めてくれるものが母性であり、その姿の一つが、人型の巨乳だったのかもしれないと私は考えています。
刀使たちと共に戦う仲間
作中において、巨乳好きなねねですが、刀使たちと共に戦う仲間として活躍する姿も描かれていました。
戦闘においては、薫が投げた御刀をブーメランのように返すという連携技を披露したりするだけでなく、第18話以降は、かつて暴れまわっていた荒魂の姿となって、タギツヒメ側についた刀使や荒魂に応戦するなど、「益子家の守護獣」として存在感を発揮していまいた。
また、第5話では、スペクトラムファインダーに反応しないを皐月夜見の荒魂を感知したり、第15話で登場したリス型の荒魂に警戒していないなど、荒魂の穢れの濃度を嗅ぎ分けており、刀使たちがたち向かうべき相手を見定めるという役割を担っていました。
荒魂の向き合い方の答えの一つ
作中において、刀使たちと共に戦う仲間として活躍したねねですが、これらの行動は、益子家の刀使の荒魂との向き合い方にありました。
そもそも、ねねが人と歩み寄ることとなったきっかけは、初めて対峙したであろう益子家の刀使が、なぜかとどめをささずにまた相手をする道を選んだということが、第18話で判明しました。
その後も、益子家と関わっていく中で、穢れが薄れていった結果、最終的に現在の姿となり、最終的に「益子家の守護獣」という立ち位置となっていくのですが、その過程は、荒魂とどう向き合っていけばいいのかという一つの答えを示していたなと思いました。
ちなみに現在の小動物の姿の胸には、益子家に「袮々切丸」で刺されたであろう傷跡があるのですが、もし意図的に残しているとしたら、ねねなりの人間に対する信頼の主張だったのかもしれません。
まとめ
「刀使ノ巫女」において「ねね」は、作中の癒し要素の一つであると同時に「荒魂=敵」という単純な構図ではないことを示してくれる重要な存在でした。
最後となりましたが、「ねね」に関わってくれた全ての皆様、本当にありがとうございます。